フロリダに滞在した私たちの目的地は、ケネディ宇宙センターとイッチタクニースプリングスです。
イッチタクニースプリングスは、お得意のインターネット検索でもあまり旅行記録が見当たらないマイナーな場所ですが、フロリダに数百も存在する湧水池のなかでも1、2を争う美しさだということで旅先に加えました。
この2か所は距離が離れており、中間地点に宿をとり、自走しなければ回り切れません。
そのため、友人らが国際免許を取得してきてフロリダを走ることになりました。
州道では時速120km、無料の高速道路・インターステートハイウエイでは時速140kmで車を走らせます。
なんと片側5車線くらいありました。
アメリカは本当に大きな国で、近いと思っていたイッチタクニースプリングスは実はかなり遠いということに現地で気づきました。
道中には、かの有名なデイトナビーチもありました。直前にアメリカのセブンイレブンで朝ごはんのブリトーを購入した私たちの手元に目を光らせたカモメがたくさん近寄ってきて、慌てて逃げました。
偶然にも、年に一度のデイトナ・バイクウイークというイベントの日にドライブしていた私たちの車の横を、何十台ものハーレーダビットソンが連なって走っていきました。見渡す限り、大型バイクが並んでいます。
がっしりした体型の白髪のおじいちゃんが、後部座席におばあちゃんを乗せて走る姿は、いつまでも仲良しで羨ましい風景でした。
海外で車を運転するのはどうなのか不安だったのですが、運転慣れした友人たちにとっては、車線が逆になっただけであまり差を感じなかったようです。安全には十分注意して、マイペースで旅行できるドライブも時には面白いものです。
ケネディ宇宙センター
男の子の夢、大きなロケットに出会えるケネディ宇宙センターは、オーランド空港から約1時間のところにある科学館です。
テレビなどで目にするスペースシャトルの発射台があり、訪れる日によっては本当に打ち上げるところを見ることができるという、大人も満足の施設です。
私が訪れた日は打ち上げはありませんでしたが、ロマンあふれる展示に興奮したことを覚えています。
最も印象深かったのは、スペースシャトルの打ち上げプロジェクトを紹介した映像です。手前の展示室には頭上を覆う大きなロケットの模型が飾られていました。
こんなに大きな金属の塊を宇宙に飛ばそうと考えた人間の果てしない想像力や、実現しようと考えた末に方法を見つけ出した賢さ、そして命がどうなるかもわからない宇宙に飛び出していった宇宙飛行士の勇気に感動したのです。
そして、わずか数人の宇宙飛行士を宇宙に送るために力を尽くす多くの人たちの姿、プロジェクトの成功に肩を抱き合い喜ぶ多くの人たちの姿が心に残りました。
映画ではなく、ここで本当にあった出来事です、人間とはなんて凄い生き物なのだと深く感動しました。
庭にはいくつかの小型ロケットが立てられ、アポロ宇宙船のコマンドモジュール(よく知られている三角の部分)の模型には実際に乗り込んで写真を撮ることができます。
屋外展示のひとつには、これまでのシャトル発射実験に失敗し亡くなってしまった宇宙飛行士を弔う記念碑が立てられています。夢半ばで亡くなってしまった方々に、冥福を祈って帰路につきました。
話は全く変わりますが、ミュージアムショップも充実しています。面白いのは宇宙食ですが、私のイチオシはNASAのロゴが入ったジャケットやキャップです。