かつて海外で多額の現金を持ち歩かずに済む「トラベラーズチェック」という小切手が存在した

失われた技術「トラベラーズチェック」

海外旅行で現金の盗難・紛失を防ぐものとして、トラベラーズチェック(T/C)というものがありました。

最近は、クレジットカードを使って海外旅行をする人が増えており、トラベラーズチェックを使ったことがない人、もしくは存在すら知らない人も多いと思います。

トラベラーズチェックは正式には「旅行用小切手」といい、銀行・郵便局・空港などで購入できました。

海外旅行や出張などの際に、多額の現金を持ち歩かなくても済むように発行されていましたが、利用者が減ったこともあり日本では2014年に販売が終了しました。

現地で現金に替えると、通常よりも高いレートで両替できたり、盗難・紛失しても再発行してもらえる等多数のメリットがありました。

既に利用できないですが、一応使い方の部分だけ記録として残しておくことにしました。

「トラベラーズチェック」の使い方

トラベラーズチェックを買うと、券面の上下2ヵ所に署名欄があることがわかります。

この両方に同じ署名が入ったときに現金と同じ効力を持ちます。

購入したらすぐに上部にサインをしておいてください。こうしておけば盗難・紛失しても再発行してくれます。

また、トラベラーズチェックには、現金と同様に1枚ずつ異なる番号が印字されています。再発行手続きのときにこの番号が必要になるので、必ず控えておきましょう。

使い方はとても簡単!

【1】購入時にすぐ署名する

本人確認の関係上、パスポートと同じサインが一番良いです。

【2】お店で使う

支払いの時に下の部分に上に書いたサインと同じ署名をする。

【3】そのまま現金の代わりにT/Cで支払いできます。

ちなみに有効期限はありません!

なお、上部に署名しておかないと再発行の対象になりません。逆に、上下ともに署名してしまうと他人に使われてしまいます。

下部に署名をするタイミングは、実際に支払いや両替をするとき。相手の見ている前で署名をすることで取引が成立します。

主な発行通貨は、米ドル、カナダドル、ユーロ、英ポンド、オーストラリア・ドル、中国・人民元です。

現在、旅行者の多くの方はクレジットカードを持って行ったり、アジア近辺だと物価が安いので少額の現金で済ませてしまう人はかなり多いと思いますが、実はトラベラーズチェックはとても便利。

円高の時に買っておくと使う時に良い!とかそういう話も、前はあったんですがね。

使いきれなくても余った分は次回旅行に行く時に使えますし、少し手数料がかかりますが返金もできます。

TOP